見つけちゃいました!超貴重な原木椎茸!
いらっしゃいませ!地方創生ライターえさゆうです♪
先日、道の駅むげ川へ行ったのですが、そのときに販売されていた「原木椎茸」が目に止まりまして。早速購入して食べてみると「とてつもなく美味しかった」わけです。
ラベルを見ますと「武芸川町の松尾敏和さん」という方が生産者と分かりましたので、わたくし居ても立っても居られず、さっそく松尾さんに会いに行ってきましたー!!
松尾さんは、武芸川町で、しかも貴重な「原木椎茸」をつくっておられるお方。話を聞いていきますと、原木椎茸(5,000本管理)だけに留まらず、お米(8反)やもち米(3反)、各種野菜、マコモタケやツルムラサキなども生産されているのだとか!
というわけで、今回は、武芸川町平の松尾敏和さまの記事になります♪
松尾さんの作物のなかでも「原木椎茸」や「マコモ」「ツルムラサキ」は、生産者が少なく超貴重です。ぜひみなさまに知ってほしいので、ピックアップして紹介しますね!
定年退職後に農産物の出荷をスタート
現在、広大な田畑で耕作を行う松尾さんですが、作物の出荷をスタートしたのは60歳のとき。松尾さんは若くお見受けしましたので、60歳と言えばつい最近のことかと思いきや御年77歳とのこと!お元気過ぎてたいへん驚きました!
松尾さんの前職は、ステンレス鋼材や特殊鋼材を扱う民間企業の会社員。社会人の現役時代から「自分たち家族が食べる分は」と様々な農産物を作っていたそうです。
定年退職の後に、本格的に農作物の出荷をスタート。原木椎茸の栽培歴は12〜13年になるとのことです。これまでに、なんと14,000袋を出荷してきたそうです!
原木椎茸とは?
松尾さんがつくる椎茸は、原木椎茸(げんぼくしいたけ)。木に椎茸菌を打ち付けて、山で生育させる古くから伝わる製法で栽培しています。
椎茸には「①原木栽培」と「②菌床栽培」の二種類があります。栽培場所は、①原木栽培は露地で、②菌床栽培は施設で栽培されます。
現在、スーパーに並ぶほとんどの椎茸は「菌床栽培」されたもの。原木椎茸の市場の流通量は、1割程度という大変貴重なものになっています。
原木椎茸とは一言で言うと「自然栽培された椎茸」のこと。原木栽培は、原木を伐ることから始めて、椎茸が発生するまで、なんと2年以上かかることもあります(最近は、植菌した年の秋ごろから収穫できる早生品種もあります)。
原木椎茸は、手間暇かけて育てる分、うま味、香り、歯ざわりは格別です。
対して、菌床栽培は、人工栽培で、3~6か月ほどのサイクルで次々に収穫できるため、一年中「生しいたけ」の状態で流通させやすいという特徴があります。
原木椎茸も菌床椎茸も、どちらも美味しい椎茸ですが、特に松尾さんが栽培した原木椎茸は「本当に美味しい」ので、ぜひ食べてみてください♪
また松尾さんは、里山整備事業にも取り組んでいるとのことで、美しい里山を後世に残すようにさまざまな活動をされています。
獣害のない、人と動物が共生する里山。ひと昔前は、すぐそこに見られた光景も、いまでは獣が人里に降りてきます。
武芸川町にもアライグマ、ハクビシン、猿、シカ、猪などが生息しているそうです。松尾さんは、規模は大きくないとのことですが「罠猟」も行うとのこと。
持続可能な里山整備を続ける松尾さんの行動力に脱帽です!!
平成24年ごろからマコモタケ栽培もスタート!
イネ科の多年草「マコモ」。マコモ(真菰)は、日本をはじめ中国東部から東南アジアに広く分布しているイネ科の多年草です。
沼や川に群生するヨシやガマと同じ抽水植物(根が水底の土の中にあり、茎や葉が水面から上に伸びている水生植物のこと)です。
出典:岐阜県JAグループウェブサイト https://www.ja-gifuken.jp/announcement/detail.php?id=334
マコモの根元が黒穂菌(くろぼきん)に感染することで肥大したものが「マコモタケ」となり、食用として栽培されています。
日本に古くから自生しているものは、茎の肥大が稀で食用に適していないそうで、現在食用として栽培されているものは、中国から導入されたもの。マコモタケは、料亭や中華料理店で高級食材として利用されています。
マコモタケはきのこと同様の「菌食材」であり、多くの栄養と美味しさを兼ね備えています。
出典:岐阜県JAグループウェブサイト https://www.ja-gifuken.jp/announcement/detail.php?id=334
松尾さんは、マコモタケの栽培を平成24年ごろからスタート。
はじめは失敗したとのことですが、三重県菰野町や岐阜県瑞浪市などのマコモ栽培先進地に視察に行くなど、常にいいものを作ろうと努力されています。
ちなみに三重県菰野町は、町名の由来が真菰から来ているという町だそうな!
松尾さんのマコモタケは、9月20日ごろから 約1ヶ月という期間限定で販売される貴重な作物です。お値段は、2本で300円から400円程度(毎年変動します)とのことです。
5月中旬から苗を定植!再訪必須!
マコモ栽培には、虫対策と草対策が欠かせないとのことで、栽培期には2メートルもの丈に成長します。
マコモは、古来より「神が宿る草」と言われ、日本各地の神社で御神体や霊草として大切に使われてきたそうです。また、マコモを栽培すると、その場所の土と水を浄化する働きもあるのだとか!
2024年は、10アールぐらいの栽培面積になりそうだとのこと。マコモの苗は、松尾さんがご自身で作っており、現在は3種類ほどの品種を育てているそうです。
5月15日〜20日ごろに定植するそうなので、そのころにまた訪ねてみたいと思います!
マコモタケのおいしい食べ方
出典:岐阜県JAグループウェブサイト https://www.ja-gifuken.jp/announcement/detail.php?id=334
松尾さんおすすめのマコモタケの食べ方は「きんぴら」。天ぷら、まぜご飯も美味しいとのこと。油との相性が良いので中華料理にも適しているとのことです。
武芸川町の中華の名店「東呉」で、松尾さんのマコモを食べることができたら!なんて夢が膨らみます♪♪
また、マコモの葉は、お茶や入浴剤としても活用できるほか、コンニャクやうどん等に混ぜた加工品もあるよと松尾さんから教えていただきました。
武芸川でツルムラサキを再興する動きあり!
松尾さんは、2023年からツルムラサキの生産をスタート。収穫したツルムラサキは、ツルムラサキ粉をつくるための加工用として、道の駅むげ川に出荷しています。
いま、武芸川町では、町の特産品としてツルムラサキを再興しようという動きが見られます。
道の駅むげ川では「つるむらさき」を使ったさまざまな料理や加工品が楽しめるほか、地元のまちづくり団体「武芸川まちづくり委員会」の女性部会が中心となって「ツルムラサキのレシピ集作成」や「つるむらさきフェスタの開催」など精力的に活動しています。
また、つるむらさきうどんで有名な「つるや」の古民家を活用して「つるむらさきうどん さと」が2023年11月1日にオープンしました。
松尾さんの農作物が買える場所
松尾さんは、すべての農産物につくるこだわりがあり「美味しくなれ、甘くなれ」と育てているそうです!
松尾さんの作物を一度食べた人は、その美味しさにリピーターになる人が多いとのこと(筆者もそうですね)。
松尾さんの作物は、とれったひろば(関店・可児店)、道の駅にわか茶屋、道の駅むげ川などで購入することができます。
松尾さんの作物を購入した人が、店舗へ「松尾さんの野菜が美味しかった。ほかにも松尾さんの作物はないか?」と問い合わせるぐらいです!
ぜひぜひ食べてみてくださいね♪
Information
取材対応者:松尾敏和さま
取材日:2024年2月13日(火)
取材場所:岐阜県関市武芸川町平地区
この記事に関するお問い合わせ:0575-46-3611(武芸川まちづくり委員会)