武芸川町出身の若きジャズメン「Rui&Yuuto」のインタビュー記事です
こんにちは。武芸川まちづくり委員会の北です。
みなさん、ジャズに興味がありますか?
あまり詳しくなくても、どなたも、一度は何かしらジャズの曲を耳にしたことがあると思います。
今回は、武芸川町出身のジャズプレーヤー「Rui&Yuuto(るい&ゆうと)」さんを取材してきました。一体どんな方たちなんでしょうね。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
取材にあたり場所を提供していただいたのはおなじみLIVE CAFE R50さんです。前日の大雪のため、雪かきして駐車場を空けて準備してくださっていました。
いつもありがとうございます(*^^*)

「Rui&Yuuto」さんを知ったのは、武芸川まちづくり委員会主催の秋のビッグイベント「武芸川オータムフェス2024」にジャズのデュオで出演していただいたからです。
お二人のルックスはもちろん、心を奪われるような、すてきな演奏で、ひときわ注目を浴びていたように感じました。
武芸川町出身ということはお聞きしていましたが、一体どんな方たちなんだろう?と思っていたところ、このたび取材が実現しました。
岩崎 琉(いわさき るい)さんってどんな人?

Q. どんな小・中・高校生時代を過ごしましたか?
やんちゃでしたね。今も、ですけど(笑)親に迷惑ばっかりかけてる感じでした。
ほんとに小学生のころからやんちゃでした。授業を抜けだしたりとか…。
中学生になっても、部活(吹奏楽部)と、合唱発表会とか音楽の授業がある日だけ行くとか、自分の好きなことだけしかやってませんでした。親は、校長室に呼び出されてましたね(笑)
そんな感じでしたから、高校は通信の学校に行きました。僕は音楽しかやりたくなかったので、中3の時に、何で高校へ行かなきゃならないの?高校に行く必要があるのかな?って思って。でも周りはみんな行くし、卒業しといた方がいいかと、とりあえず行ったみたいな感じでした。でもやっぱり途中で何をしてるのか分からなくなってしまって辞めてしまいました。
音楽一本というか、高校生活より音楽を頑張っていこうって思ったんです。
名古屋に先生がいるんですけど、みんなが高校生活をしているあいだに名古屋に通っていました。
先生は、中学校の吹奏楽部の時に外部講師で来ていたサックスの先生で、クラシックを学ばれていた先生ですけど、一応ジャズも学んでたらしいです。もう、一から教えてもらいましたね。
Q. 志太郎さんと一緒の舞台に立ってましたか?そんな記憶があるのですが…
志太郎さんの武芸川での大きなライブ「StartLine」の時です。16くらいだったと思います。志太郎さんとは、その前から吹奏楽部でつながりがあったんですが、中学校を卒業して、僕が音楽活動をやっていくということを知って、一曲一緒にやらないか?ってStartLineに呼んでくださったんです。
志太郎さんのジャンルとは全く違うんですが、共通の音楽で、趣旨も一緒ということで一曲一緒にやらせていただきました。曲はシンディ・ローパーのタイム・アフター・タイムでしたね。

Q.サックスを始めたきっかけは何でしたか?
基本的に昔の古い物が好きなんです。歴史とか。
小さいころから地元の八幡の花馬祭りで太鼓を叩くじゃないですか。それで、「音」に触れたことがきっかけで音楽が好きになって…。小学校の頃から武芸川太鼓に入っていたんですよ。
そこから色んな音楽を聴き始めて、古いジャズの音楽に出会ったって感じでした。サックスに出会ったきっかけは、小学校6年生の時に音楽鑑賞会でサックス奏者の方とトロンボーン奏者の方が来てて、そこで出会いました。中学に入ったら吹奏楽部に入ってサックスやろうって決めました。
吹奏楽部では楽器を決めるのにオーディションがあったり、楽器を順番に吹いたりするような楽器体験があるじゃないですか。全く楽器のことは知らなかったんですが、YouTubeなんかで楽器の吹き方みたいなのを見て勉強したんです。
絶対誰にも負けないみたいな感じで。で、楽器体験の時に音が鳴ったんですよ。勝ち抜きました~!それでサックスが吹けることになりました。周りの人も、音が鳴ったので「どうぞどうぞ」て感じでしたね(笑)
藤本 雄斗(ふじもと ゆうと)さんってどんな人?

Q. どんな小・中・高校生時代を過ごしましたか?
琉君みたいなエピソードは無いですね(笑)。
僕は、中学生の時は吹奏楽部じゃなくてバスケ部でした。部活や授業で武芸川体育館を使ってましたし、図書館にもよく行ってました。図書館は涼しくてよかったです。
成人式も…生涯学習センターでしたね。そこで琉君と一緒にオータムフェスで演奏したのは何か不思議な感じがしましたね。高校は山県高校です。
ずーっとこの辺(あたり)で過ごしてました。高校ではバスケ部に入らずに科学研究部に入りました。(あまりのギャップに何で?と聞くと)何かの部活には入らないといけなかったからで、そのうち音楽ができる部活を作ろうとしたんですけど、メンバーの不祥事でその話が無しになりました。それで科学研究部も辞めて、帰宅部になって家でギター弾いてました。
Q.ギターを始めたきっかけは何でしたか?
自分で好きでギターをやり始めたのは中学生くらいですね。
実は親の影響を受けてまして。父親がギターやってて、さわり程度は教えてもらってたんですが、そんなに教えてくれる人じゃなかったんです。自分で頑張れみたいに言われて。
ギター特有のタブ譜というのがあるんですが、タブ譜の読み方だけ教わって、あとは自分で練習してましたね。その頃はまだ携帯を持っていなかったのでYouTubeとかではなく、とりあえずCDとか聞くしかなくて。
最初は、ジミヘンとかコピーしてました。父親はハードロックなんかもやってたんですけど、それはあんまり好きじゃなかったですね。たまに流れるエリック・クラプトンとかブルージーな人を好きになりました。
Q. 初めて買ったギターのエピソードを聞かせてください。

初めてギターを買ったのは中3くらいですね。ちょうどあれです。一番右のストラトキャスターです(R50店内に設置してあるギターを指す)。
自分のお小遣いで7万くらいでしたね。今は使えなくなってしまいましたけど。
ネックを削るというのがあるんです。スキャロップって言うんですけど、100均のペーパーとかでやって成功したんですけど、指の圧力が弦にかかるからフレットが全部えぐれちゃって、結果リフレット(フレット付け替え)にめっちゃ金かかるってなって諦めました(泣)
(アコギ=アコースティックギターは弾きますか?と聞くと)ジャズの人ならフルアコってギターがあります。アコギとエレキの中間みたいなのです。だけどエレアコではないみたいな。それを使っているのでアコギはあんま弾いてないですね。
専門用語はメモをご覧ください。私も調べました笑
スキャロップ・・・フレットとフレットの間(指版部分)にえぐれ加工(スキャロップ加工)を行い弦と指版の距離を稼ぐ加工。メリットは軽いタッチで弦を押さえることが出来るので速弾きなどがしやすくなる。(島村楽器のリペアサイトより引用)
フルアコ・・・フルアコースティックギターとは、空洞のあるボディにエレキ用のマイクを搭載しているもの。アンプ無しで弾いても、生音がある程度の音量で鳴る。通常のエレキでは出ないようなふくよかで甘い音色が特徴。
エレアコ・・・エレクトリックアコースティックギター。ピックアップ(マイク)が取り付けられたアコースティックギターのこと。ケーブルでアンプ(スピーカー)とつなげると大音量が出せます。
ちなみに…雄斗さんが最初に買ったギターのストラトキャスターやレスポール等は、ソリッドギターと呼ばれています。ソリッドギターとは、一般的に「エレキギター」と言われて思い浮かべる、共鳴を目的とした空洞が無いボディを持つエレキギターのことです。
二人が再会した時のお話を聞かせてください。

雄斗:再会する前に、先にインスタで繋がってました。共通の知り合いのライブに行って、後半がセッションだったので、そこで一緒に演奏しました。中学校では琉君のお姉さんと同級生でしたけど、僕の同級生と琉君は仲が悪かったです。なので最初は、琉君とどうやって関わればいいのかわからなかったです(笑)
琉:僕と違って、姉は真面目でしたから(笑)インスタでは繋がってたけれど、セッションに出るのは知らなかったので、お久しぶりです、みたいな。でも中学校の時もそんなにしゃべったりしてなかったんで、「お久しぶり」というより「初めまして」みたいな感じでしたよね。
雄斗:その次に会ったのが秋のオータムフェスだからね。
琉:まちづくりの川嶋さんに出演をお勧めいただいて、僕がメンバーを誰にしようかなって考えた時に、同じ武芸川の出身だし、雄斗君に一緒にやろうって声掛けました。
雄斗:連絡があった時ちょうど新幹線に乗ってたんですけど…普通に嬉しかったです。
オータムフェス2024に出演した時のことを聞かせてください。
琉:曲目は僕が決めました。ジャズのスタンダードっていうのがあるんですけど、それを一曲と、ジャズを知らない人にジャズのニュアンスをわかってもらいたくて、「川の流れのように」と「スイートメモリーズ」と「浜辺の歌」をジャズアレンジで演奏しました。僕、ほんとうに古いのが好きなんですよ。童謡唱歌とか演歌とかも好きですね。
雄斗:選曲は琉君にお任せしました。すごくいいなぁって思いました。こういう風にやるよっていう参考動画を送ってもらって、個々で練習して、二人で合わせたのは当日です。二人だけなんで、あんまり練習し過ぎてもって思って。

琉:ステージでは、お客さんがいい感じだったりしたら、やっぱこっちもテンションが上がるわけで、すごく吹いたり、逆に今日のお客さんはしっとり聞いてくれてるなって思ったら、それに合わせてしっとりやったりとか。でも、そこを意識しすぎると自分の音楽が持てなくなっちゃうので、「一番は自分の感情」というか、「何にも左右されない」、それと、「一緒にやる人と自分が楽しむ」ということを意識してやりますね。
雄斗:いや、ほんとにそんな感じです!
北:一緒なんだね。もうぴったりだね。合う人と出会ったって感じだね。う~ん。すごいね。
琉&雄斗:うふふ

ここで少し、ジャズの編成や楽器の組み合わせや、どんなふうにバンドとしてやっているのかをお聞きしてみました。
ジャズ編成の豆知識はこちら。お二人で演奏したのは「デュオ」と言うらしいです。
1人は「ソロ」、3人は「トリオ」、4人は「カルテット」、5人は「クインテット」、6人は「セクステット」、7人は「セプテット」、8人は「オクテット」、9人は「ノネット」、10人を「デグテット」と言うそうです。楽器の組み合わせもさまざまということです。
琉:僕は所定のバンドって今は無いんで、自分がリーダーでやるとなったら僕がメンバーをチョイスしてやるって感じですね。
ベースとしては、ピアノ、ドラム、ウッドベース、この三つが基本的で、そこにサックスが入ったり、トランペットが入ったり、まぁそれがスタンダードな構成で、他にそれこそギターのデュオとかオルガンとかもあったりして、ハモンドオルガンというのがあるんですけど、オルガンとドラムとサックスとか、いろいろ構成は自由というか。
今ジャズやってますけど、今でも難しいというか、アドリブで演奏するっていうのは難しいですし、プロの人でも、どんどん演奏のスタイルが変わったりとかしてて、もう限界が無いというか、もう死ぬまで色んな方向に振り回されたりとかやっていくんだなって思います。どんな人を見ても思いますね。

まだ20代のお二人ですが、一番辛かったこと、一番嬉しかったことはありますか?
雄斗:辛い、、、飼い猫が死んだときかな。まあそれはだいぶん昔の話なんですけど。中学生くらいでした。めっちゃ泣きました。やばいくらい。ペットロスというか。ほんとにやばかったです。
僕、もともと猫アレルギーで家では飼えてなくて、宇多院の実家の横がおばあちゃんちなんですけど、そこで猫飼ってたんですよ。小5くらいの時に家の中で飼ってみようかってなって、拾った猫と暮らしてたらアレルギー治っちゃった(笑)体質が変わったのか、今では全然大丈夫です。だからずーっと飼ってます。
嬉しかったことは、猫が家に来た時(笑)。猫、めっちゃ好きです。猫はやっぱ、媚びないというか、自分勝手というか。でも甘える時は甘える、すごい人間味があるというか。人みたいに思える時があります。見た目もほんとに可愛いです。
僕が飼っているのは全員拾ってきた子なんです。なんだかんだで今4匹になったんですよ。彼女の妹がそういうのに遭遇しやすい人で(笑)ほんとに全員その子が道端でダンボールに入ってる子を拾ってきて。頑張って養っていきます(笑)。

では、琉さんは?
琉:まずは嬉しかったこと、ことと言うより時?僕、趣味がキャンプとか釣りなんです。
またそれこそ車も古い車で。釣りも、古い釣りが好きなんです。
イギリス地方の古い釣り方で、フライフィッシングっていうのがあるんですけど、山に行ったりしたときにフライフィッシングをするんです。魚が釣れた時に一番嬉しいというか。魚って、水面に浮いてる虫とかを食べているので、自分で鳥の羽根とかで毛鉤(けばり)を作って、それを糸の先に付けて、こう水面に浮かせて魚を釣るっていうのです。
時間ある時はキャンプして釣ったり、釣りだけ行く時もあります。そういう時は何も考えないというか、自然が好きで…釣りしてる時もそうなんですけど、音楽でも、やっぱ嫌なこととかあったりして…あるんですけど、それを忘れられるというか。
やっぱたまに実家に帰ってくると、休憩せずにばーーっと帰って来るんですけど、実家に着いて車のドアを開けて降りた瞬間に全然空気が違って…名古屋と。やっぱいいなぁ~って。

辛かったことは… うーん。まぁ、音楽のことなんですけど。3年前に名古屋に引っ越したんですけど、引っ越すきっかけになったのが、音楽をやめようと思って、それを先生に相談したからなんです。
通信制の学校をやめてバイト生活になって、もうバイトだけで人と全然関わる機会がなくなって…お客さんとちょっとだけしゃべるみたいな、それくらいしかなくなっちゃって。
音楽の方も岐阜にいてあんまり関わりがなくなって、もうどうしたらいいかわからなくなってしまって。
で、先生に泣きながらもう僕やめますって言ったら、先生は僕の心を見抜いてて、「本当はやりたいんでしょ?」って言ったんです。先生が「半年頑張って働いて、名古屋か、東京か、海外に行きなさい」と言ってくれました。
僕、今はこうやって結構しゃべれたりするんですけど、もうめっちゃ人見知りで。もう全然しゃべれなくて。そんなことがあって、とりあえず先生がいる名古屋に行こうと。安心だから。そこが辛かったことというか、境目というか。
でもまた名古屋に引っ越してからも辛いことが続くんです。やっぱ、名古屋に引っ越したはいいけど、全然音楽のつながりがなくて、人見知りだし、自分から行くことも出来ないみたいな。だから、岐阜にいても名古屋にいても変わらないじゃんみたいになって。
で、またそこで苦しくなっちゃって。でも、先生がお店を紹介してくれて、一回セッションに行ったらと勧めてくださって。大学にジャズ研とか、ジャズのサークルみたいなのがあったりするんですけど、そういう子たちがいて、最初は自分からしゃべりかけたりできなかったんですが、お店のママが紹介してくれたりして、だんだんつながりが出来て、最初はセッションもしてなかったんですが、だんだん誘われたりするようになって、すごい色んなつながりが出来たりして、って感じですかね。

現在のライブ活動についてお聞かせください。
雄斗:さっきも言ってたんですけど、固定のバンドというのは無いんでが、よくやるメンバーというのはいます。
ライブが決まったら出れる人~?ってSNSとかで聞いて集めます。そういうのもあるし、ギターとサックスのデュオとか、琉君とは別にもう一人岐阜にサックスの人がいるのでその人とデュオやることが多いですね。
ジャズ以外にもブルース、ブルースロックというか、僕に機材を貸してくれている人がいて、その人のバンドもやったりって感じですね。ライブは月1回とか3回とか、集中することもたまにあったり。基本はそこまでやってないですね。
琉:僕は、月に1回くらいは確定してて、まあ他は雄斗君と同じ感じですね。
最近やったのは、ボーカルが入ってたライブで、それはちょっと変わった編成で、ビッグバンドのめちゃ小さいバージョンみたいな、デグテット(*10人編成)というんですけど、そういう構成でやりましたね。
ジャズは前半のことをファースト、後半のことをセカンドって言うんですけど、大体1時間、1時間って感じですね。
今後めざしていくことは?
琉:そうですね。近い目標で言うと、今は学生の方とライブを一緒にやる機会が多いんですけど、今ヨコのつながりはあっても、タテのつながりがまだそんなに深くないんで、やっぱプロの人も交えて、そこを広げていけたらなと思います。近い目標としてはそれです。
大きな目標は、とりあえず海外に行って、まぁ留学じゃないですけど、1週間か短期間でもいいんで、本場のジャズというかいいライブが聞きたいというか。なんか、哲学じゃないですけど、そんな話になっちゃうんですけど、黒人がやってるから本物だみたいなのとか、あんまり無いと思ってて。人種差別になっちゃうじゃないですか、そしたら。
だから、結局その「人」がどんなジャンルをやったとしても、「その人」から出た音楽がいいものだったらいいと思ってるんで。本場に行くとは言え、日本でいいライブしてる人は海外に行ってもいいライブしてるし、ただ、海外にはいい人がたくさんいるので見てみたいという感じですね。僕、「この人みたいになりたい」とかいうのが無くて、優柔不断なんで…。この人もいいなあの人もいいなって感じなんです。
しいて言えば、大阪にいるテナーサックスの河村英樹(かわむらひでき)という人がいるんですけど、その方とか、東京にいる国立音楽大学の先生なんですけど、池田篤(いけだあつし)という方がいて、結構おじいちゃんなんですけど、二人とも、その方たちは歌を大事にしているというか、ジャズってこう音楽理論っていうのがあったりするんですけど、やっぱそればっかり意識しちゃうと、なんか面白くないって気がして、その人の鼻歌、じゃないですけど、そういう感覚で、自分から自然に出る感情だったりとかが、はっきり見えるミュージシャンが好きで、そのお二方はそういうミュージシャンなのですごい憧れはありますね。

雄斗:僕もやっぱプロみたいな人とやることは無いので、ほんとにいろんな人とやってみたいとは思いますね。行ったことない地域でライブとかできるようになったら、すごくいいかなって。それが目標ですね。
あとは、それこそ僕は旅行で今度福岡に行くんですけど、ギターを持って行って、ジャズバーとか、どこにでもあると思うのでセッションをやってみたいなと思います。
知り合いの、ジャズやってる人に福岡のジャズバーに行ったことがありますか?って聞かれて、みんな行ったことあるって言ってたんです。地域柄っていうのがジャズでも多少あるみたいで、福岡ってどんな風かなというのが知りたいので行ってきます。

同棲中の彼女のことも聞いてみました(笑)
「結婚するの?」
雄斗:まぁ考えてはいます。彼女はダンサーなんですよ。で、似たような生活してますね。知り合ったのは大学なんですけど、音楽の授業でバンドやろうみたいなのがあって、それで彼女はボーカルとダンスをやったんです。でそうやって合わせてるうちに仲良くなって。
北:そうなんや~。そりゃそりゃお幸せで(笑)
休日の過ごし方は?
琉:先ほど話しましたが、アウトドアですね。他には服も好きですね。古着というか。 あ、あとレコード。本屋行ってもレコード探したりしますね。ジャンル、バラバラなんですけど、昭和のアイドルみたいなの、中森明菜とかめっちゃ好きで。
その頃はまだ生まれてないですけど(笑)それこそジャズのレコードとかも探しますけどね。
おじいちゃんの影響で演歌とかも聞くの?と聞いてみました。
おじいちゃんの影響…それはあると思います。小さいころに、おじいちゃんによく温泉に連れて行ってもらってたんですけど、車の中で演歌がかかってました。
何の曲かは覚えてないですけど、流れてたんで。その影響もあると思うんですけど演歌とか好きで、演歌聞きますね。歌も好きです。歌ったりします。カラオケとかでも歌います。
カラオケ行っても昭和の歌ばっかり歌ったりしますね(笑)例えば~パッと思い浮かぶのは北酒場ですかね。

雄斗さんは?猫ちゃん以外に趣味とかありますか?
雄斗:そうですね、前は映画とかめっちゃ見てる時期がありまして。好きな監督ができたらその人の作品をばーっと見たりしてました。ジム・ジャームッシュとかグザヴィエ・ドランとか。
ジム・ジャームッシュは、ちょっと古いんですけど、90年代に作ったのに白黒とか、アーティストの人が俳優として出てきたりしてて、まぁそれで知ったんですけど。ずーっとテンションが一定で静かなコメディみたいな感じです。それがめっちゃ面白くて。
グザヴィエ・ドランは、わりかし新しい、まだ30代とかの監督なんですけど、自分も主人公と一緒に出てきたりするアクティブな監督さんで、すごいお洒落な映画です。空から服がめちゃくちゃ落ちて来たりとか。現実的な映画なのに、そういうことしちゃうみたいな。面白いです。そういうの。
あとはマンガとか読んだり。鑑賞とかが好きですね。アンダーニンジャってわかります?(笑)この前実写化したらしくて、めっちゃ面白いです。まぁ、そういうのが好きです。

全く話について行けなくてごめんなさい。あとから、これらの映画監督さんの作品や、マンガをチェックしてみました。
雄斗さんがこういう映画やマンガを見ているそばに猫ちゃんたちがいて、まったりした時間が流れているんだろうなと想像できました。
武芸川の良いところ、好きなところを3つあげてください。
琉:1つ目は僕ん家の隣にある八幡神社です。それこそお祭りとか好きなんで。小っちゃいときからお参りしたりとか、お祭りの時に行ったりしたとか、お祭りの前夜祭の時に「ふいたふいた」っていうの、小さいころは怖かったんですけど、ちょっと慣れてきたときに、すごいかっこいいなって思いました。獅子とかもすごい好きなんで。

あとは、武芸川温泉ですかね。まだ改装される前の温泉ですけど、おじいちゃんによく連れていってもらいました。他の温泉にもよく連れて行ってもらって、今でも結構温泉が好きですね。武芸川温泉は歩いてもすぐ行けるんで。
あとは、釣りするって言うのもあるんですけど、川がきれい。夏は宝見橋の下に行って泳いだり、4月とか5月は釣りしたり、山にも囲まれてるじゃないですか。だから景色も春夏秋冬のそれぞれの良さがめちゃめちゃいいですね。
八幡神社も紅葉、もみじもきれいですし、桜も参道のところにあるんですけど、雪の日の八幡神社もすごいきれいですね。雰囲気があってほんとにいいですよね。

雄斗:すごくいいところはたくさんあると思います。まずは武芸川温泉。それこそR50とかもそうですけど「是」とか意外とそういう店あるなって。この前、琉君とお店かと思って入ったところが人ん家で…(笑)
琉:僕の家の裏にあるんですけど、住んでいた方が亡くなって空き家になっちゃったなって思ってたら、いつの間にか気づいたら見た目がすごく素敵になってて、中に入ったらすごいお洒落で、本当、家とは思えないんですよ。やってますか~?って言ったら「えっ?」みたいな。お家の方が出てみえて、結局良くしてくださったんです。
中に入ったら古いものが立派で(笑)レコードがあったりして。お茶も出してもらったりして、お話してたら、その方も音楽とか好きで、共通の趣味というか、皮製品とかも好きらしく、僕もモノづくりが好きなので、そういう話題があって、今度そこで「飲もうよ」ってなって新年会しようよって話になって、そこに志太郎さんも来ましたね。
小牧に住んでる方で、趣味で別荘、みたいな感じです。3兄弟らしいんですけど、一人が電気工事で、一人が溶接とかできる人で、土木とかも出来てみたいな感じで、そういう家とかに特化したお仕事をされてたみたいで。ほんとに人が乗って走れる電車みたいなのも置いてあります。落語も好きみたいで、落語の舞台みたいなのもありました。身内で集まって落語の人を呼んでやってるみたいです。
その新年会をやったときに楽器を持って行ってちょっと演奏したりしました。
北:そんな交流ができたんだ。偶然行ったのに、すごいねぇ。
川:そういう意味では、武芸川はそういう移住してくる人が結構いるんだよね。3年くらい前に今取材やっている「まち肌屋」っていうのを江坂さんが提案してくれて、武芸川にいろんなところがあるからブログで紹介していきますよ、って始めたんですけど、取材していくうちに、結構いろんな所があるってわかってきたんです。
変な言い方だけど、こんな狭いところに、結構、こう、こだわったところがある人が住んでるんだなってわかってきて、すごいな~と。音楽やっている人も結構いるんだよね。志太郎君やお寺の住職がジャズバンドやってるし。
琉&雄斗:え~そうなんですか?めっちゃ気になるな。
雄斗:話がそれましたが、あとは何と言っても「花火!」花火好きです。
琉:それこそ、去年も地元の子と行ったんですけど、名古屋に住んでたんで熱田の花火とかいろんな所に見に行くんですけど、たくさん上がってデカけりゃいいっていうんじゃなくて、あの地元の、慣れ親しんだところに上がる花火って、なんかあの「エモい」って。エモーショナル!

思い出の場所は?
雄斗:僕は、おばあちゃんがスナックやってたんですけど、サンリバーっていう。道路側の手前は完全につぶれていて、やってないように見えるんですけど、夜、知り合いの色んな人を連れて今もスナックとしてやってるんですよ。
中に入ると、意外と人がいて。完全に外からは見えなくて、でもシャッター開けると普通にスナックです。L字型になってるんですけど、テーブルが2つくらいかな。こぢんまりですけど。子どもの頃もそこを借りて、昼にカラオケしたりしてました。最近行けてないんですけど。
琉:隠れ家(笑)
「サンリバー」で「北酒場」(笑)そちらも、ぜひ取材したいですね!
琉:僕の思い出の場所は、八幡公民館ですかね。小学校の時からずっともう。通学路だったし、学校が終わったらすぐ遊びに行っていましたね。子ども会もそこだったし、中学校に上がってからも、子ども会の子たちに演奏しに行ったりしてました。なので、あそこに行くと懐かしいなって思いますね。
「まち肌屋」を見ている方にひとことお願いします。
雄斗:武芸川オータムフェス2025にまた出演させていただくと思います。11月2日(日)は武芸川生涯学習センターまで見に来てください!応援よろしくお願いします!
琉:そうですね、同じで応援よろしくお願いします!かな。いつもライブは名古屋とかでやることが多いんで、僕のおじいちゃん、おばあちゃんとかにも見に来てほしいです。
おわりに。
笑いあり、涙あり、珍エピソードありの、楽しいインタビューでした!
ジャズの知識がほとんどない人間が、ジャズプレーヤーの方にインタビューするということでとても不安がありましたが、「Rui&Yuuto」のお二人は、どんな質問にも、丁寧に、わかりやすく、時には率直に、お答えくださいました。
お二人の印象は、まずは、年齢のわりに、ものすごくしっかりしているなぁということ。これは私の主観ですが、きっといろんな意味で苦労をしたのだと思いました。上下関係が厳しいと聞く音楽業界ですし、好きな音楽をやるために、生活費も稼がなければなりません。きっと大人の中に入っていって、そういうことを学ばれたのかなと感じました。
実は涙ぐんでしまう場面もありました。琉さんが、「好きな音楽一本でやっていこうと決めた」けれど「どうしていいかわからなくなってしまった」という、人生の迷いが生じたときの話を聞いたときです。
そのときに、「名古屋に来なさい」と言ってくれた先生、本文にはありませんが、アルバイト先のガソリンスタンドの店長さんも、琉さんが名古屋に行ってしまうときに、「いつでも戻ってきていいよ」と温かい言葉をかけてくれたそうで、今もその店長さんのもとで働いているそうです。
人見知りだった琉さんが、迷いや悩みを乗り越え、人とのつながりがいかに大切かも学んで、やっと安心して岐阜に戻ってこれた。ご自身の努力もさることながら、まわりにそういう支えてくれる人たちがいて、今があるのかなと思いました。
雄斗さんは、落ち着いたクールな印象でしたが、超のつく「猫好き」ということで、猫の話をしているときの雄斗さんは、ほんとうにデレデレというか、にこやかな優しいお顔でした。
ストラトキャスターを自分で加工したら使えなくなってしまったという残念エピソードや、映画の監督が気に入ったら、その監督の作品を片っ端から見てしまうという。これ!と決めたらとことんやってしまう方なのかなぁと思いました。
そういう性格だからこそ、ギターの腕もどんどん上達していったんだろうなぁと思いました。映画も他の人とは少し異なる目線で観ているようで、映画評論家ぐらいのすごいコメントには、ほんとうにびっくりしました。独特のセンスがある方だなぁと感じました。
二人に共通しているなと思ったことは、確固とした自分の「意志」があること。それを貫く強さを持っていること。まだまだ若いお二人です。これからどんなことにもチャレンジするチャンスがあると思います。ぜひ、今持っている「キラキラしているもの」を大切に、未来へ進んでいってください。
武芸川まちづくり委員会は、お二人のことをこれからも応援しています。
まずは、秋の「武芸川オータムフェス2025」で、パワーアップした姿を見たいと思っています。またお会いしましょう。


Information
取材日時:2025年2月9日(日)10:00〜12:00
取材場所:R50(岐阜県関市武芸川町八幡341−2)
ゲスト:Rui(Instagramアカウントはこちら)、Yuuto(Instagramアカウントはこちら)
お問い合わせ:0575-46-3611(武芸川まちづくり委員会)