ひと肌

放デイ「ブルースカイ武芸川」を切り盛りする山下香里さんが始めた惣菜屋「木のねっこ」と「ここを人と人をつなぐ場所にしたい」という熱い想いを取材しました!

こんにちは。武芸川まちづくり委員会の北です。久々のブログ投稿となります。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

今回は、武芸川まちづくり委員会が管理しているパターゴルフ場管理棟民俗資料館のすぐそばにある「ブルースカイ武芸川」を取材してきました。

ブルースカイの日に写真を撮ってきました(^^)/

 

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「ブルースカイ武芸川」の存在は知っていましたが、中に入ったことはありませんでした。取材のきっかけとなったのは、この4月から「ブルースカイ武芸川」「木のねっこ」というお惣菜販売がスタートしたという情報を得たからです。

こちらのチラシは一部機関にだけ配布し、新聞折り込みなどはされていなかったようです(^^;

 

まずは「ブルースカイ武芸川」についてお聞きしていきましょう。

玄関はこちらです。

 

手作り感のある木の看板が素敵です。

 

玄関を入って右側が事務室。ご意見箱が設置してあります。

 

今回お話を伺ったのは、「ブルースカイ武芸川」の管理者および相談支援専門員、そして食サポート部門「木のねっこ」の代表をつとめる山下香里さんです。

お話をお聞きした、山下香里さん。とても気さくで話しやすいお人柄です。

 

タイトルにある「放デイ」とは放課後等デイサービスの略です。「ブルースカイ武芸川」は「放デイ」だけでなく、相談支援事業所でもあります。山下さんは相談支援専門員としても、日々いろいろな方々の相談にのっていらっしゃるそうです。

放課後等デイサービスとは?

児童福祉法を根拠とする、障害のある学齢期児童が学校の授業終了後や学校休業日に通う、療育機能・居場所機能を備えた福祉サービス。略して「放デイ」

相談支援事業所とは?

地域での暮らし、障害福祉サービスの利用計画、障害児の相談支援を担う場所。

「ブルースカイ武芸川」はどのような施設ですか?

民間の放課後等デイサービス施設です。対象は通所受給者証を持った小・中・高生で、1日10人まで受け入れています。授業が終わった子どもさんを学校まで迎えに行き、帰りは自宅まで送りとどけています。こちらを利用してみえるのは、武芸小、博愛小および近隣の小中学校の児童・生徒さんたちです。

武芸川で始められたきっかけは?

理事長(の山本健策さん)が探してきました。こちらはもともとデイサービスセンターとして作られた建物だったのですが、当時使われていないということで2020年から「ブルースカイ武芸川」が始まりました。

放課後デイサービスを始めたのは? ブルースカイ武芸川という名前の由来は?

山下さんによると、理事長の山本さんは、子ども時代にとてもご苦労された経験があったそうです。いずれはこのような事業をしたいと考えておられて、50歳を過ぎて夢を実現されたようです。山本さんにはお会いできませんでしたが、HPの職員紹介を拝見したところ空手家のようです。また「自然と青空の下で子供たちが楽しく過ごせる場所を提供したいです」とあったので、ブルースカイ武芸川」という名前はそこからとられたのでしょうね。

山本理事長さんの想い「自然と青空の下で子供たちが楽しく過ごせる場所」が体現されているようです!

 

施設の特徴について教えてください

施設がきれいで広いです。もともと高齢者のデイサービスセンターとして作られた建物でしたので、畳スペースや車いすでも使える広い床スペースがあり、使い勝手がとても良いです。敷地も広いですし、庭もあり、お花を植えたり野菜を作ったりしています。天気の良い日は外でパンを焼いたり遊んだりします。

広々としたスペース。室内でもいろいろな活動ができそうですね。

 

左手奥に畳のスペースがあります。畳があるとほっとしますね。

 

1日のタイムスケジュールは、ホワイトボードに書いてあります。

 

個別のロッカー完備。きれいに整頓されています。

 

絵本や着替え、道具箱みたいなものが置いてあるのでしょうか。

 

これは作品かな?

 

畳スペースでは、子どもたちが宿題をしたり遊んだりしているそうです。

 

トイレは3か所あります。こちらも、もともと完備されていました。

 

よく見えるところに1か月の手作りカレンダーがはってあります。子どもたちは、このカレンダーを見て「今日は何をする日かな」と確認するそうです。手先を使ったり、身体を使ったりする機能別メニューや食に関する事など、スタッフのみなさんで考えているそうです。

空手の日もありますね。理事長が指導してみえるのでしょうか。

 

では、いろいろな活動の様子を写真で見てみましょう。

室内あそび。みんなでできるゲーム、楽しそうです。

 

布あそび。手先を使う活動ですね。

 

生け花教室。真剣に取り組んでいますね。

 

音楽療法の先生が楽器などの指導をしてくださいます。

 

しょうゆ作りをしています。

 

味噌作りを教わった「味工房の田下喜代さん」に道具や糀をお借りして親子で味噌作り。毎年恒例の行事となりました。

 

「何でも人がつくることができる」をモットーに「味工房」を切り盛りするパワフルウーマン田下喜代さんに密着取材してきました!嫁いでから農業に目覚め、トラクターやコンバインを乗り回し14町歩もの田や畑を耕している武芸川町のパワフルウーマン田下喜代さん。何も無駄にしない、何でも作ることができるをモットーに、自家製の惣菜や味噌を作って販売しています。大人気の味噌づくり教室に密着。美味しい味噌が今年もできました。唯一ホッとできる時間はアマゾンプライムビデオでアイアンマンを見ている時。明るくパワフルな女性喜代さんのお話をあなたもぜひお読みください。...
こちらは味噌玉づくりです。味噌玉をお湯で溶かせば、あっという間に味噌汁のできあがり!

 

ふりかけ作り。月に1回おこないます。栄養(ミネラル)のお話も聞きます。

 

ふりかけの作り方は、ミネラルたっぷりの粉だしにスギナを干して乾燥させたものを混ぜて酢や醤油、塩で味付けします。スギナはとっても栄養があるんです。このふりかけをかけると、子どもたちがいっぱいご飯食べるんですよ、と山下さん。

粉だし、ふりかけは惣菜と一緒に購入できます。興味のある方は、木のねっこにお問合せくださいね。

 

事務室の向かい側、調理室の壁には、山下さんが作った通信が貼ってあります。

 

外での活動の様子。畑にこんにゃくいもを植えているところです。

 

敷地の広さを生かして、スイカ割りなんかもできちゃいます!

 

発達障害を「食」で改善するをモットーにしているので、手作りおやつや食事の提供もしています。

いちごがぎっしり! カフェで出てきそうな、すごいデザートですね!!

 

お昼ごはんも、ご覧のとおり、とっても美味しそう! 栄養バランスもバッチリですね!

 

おやつは他にどんなものを作っていますか?

誕生日の子がいるときは米粉のシフォンケーキを作ってお祝いします。

ふだんはクッキー、プリン、おにぎり、豚汁、ふかし芋など。その時あるもの、旬のものを使っています。

売り物のようです。
食べたい!

 

では、次はいよいよ「木のねっこ」についてお聞きしたいと思います

木のねっこを始めるきっかけとなったことはありますか?

ある利用者のことがきっかけです。

ご飯が食べられない家庭の兄弟がいたんです。想像できないかもしれないんですけど。

ひどい時、その兄弟(当時中学生と小学生)はお湯にお醤油をたらしてスープにして飲んでいたんです。ある時はご飯だけとか。母子家庭で経済的に貧しいということもありましたが、お母さんにも障害があり生活能力が低いということが一番の原因でした。お金があるとコンビニに行ってパーッと使ってしまうのでお金が無くなってしまうんです。市役所に相談に行ったのですがこれという対策も無くて。学校の先生もそこまで家庭に立ち入れないと聞いていますし、実は自分たちが一番近い存在じゃないかと思ったんです。私たちに何かできるのではないかと考えたとき、「そうだ、お惣菜があればいいじゃん!」と思いついたのです。家に送っていく時に持たせれば夕食に食べられるし、残しておいても冷蔵庫に入れておけば次の日も食べられるからって。栄養も偏らないし、コンビニで無駄遣いもしないだろうと思いついたのです。

サポートし始めて変化はありましたか?

変わりましたね。そもそも食に興味のない子がいるんです。昼夜逆転してしまうと食べるという気力がわいてこないとか。その子たちも初めのうちはスプーン1杯か2杯とかで足りていたんです。信じられないかもしれませんが。ここに通うようになって、おやつを食べたり、きちんと生活を整えているうちに普通に食べられるようになりました。そういう基本ができていない家庭があるんです。家庭で教える基本的なことが出来ていなかったので、特別支援学校に変わるようにも勧めました。お風呂にはこういう風に入るんだよとか、身なりの整え方とか、生活していく上で必要なことを教えてもらえるので。とても上手にお風呂に入れるようになりましたよ。1ヶ月くらい学校に通えない時期もあったのですが、6年生の時は皆勤賞が取れました。そんなふうに、その子たちが変わってくれたのはとても嬉しかったですね。

 

木のねっこという名前の由来は?

私たちは「NPO法人 育ちの木」 という名前なんですけど、そこから来てます。

私たちが木になって、子どもたちが育っていくということを願ってつけました。

食というのは人の根っこ根源だと思うので。

 

木のねっこのこだわりは?

調味料にこだわっていますね。前述の粉だしとか。あとは、季節のものを食材として使うようにしています。メニューも、他で出していないようなものがいいねと、スタッフと相談して考えています。あと、子どもでも食べられるようにと。

惣菜の種類や値段、販売日などについて教えてください。

木のねっこのお惣菜は週に3日(火、木、金曜日)販売しています。メニューはインスタグラムで見ることができます。主菜1種類(2~3人前で500円)、副菜2種類(2~3人前で各300円)です。電話にて注文を受け付けています。

まだそんなに作っていないです。1日10食分とか。売れ残ったらスタッフで(笑)

私たちも助かっているんです。働いて帰ると夕飯を作る気力がないときもありますよね。ここの利用者さんも、子どもの送迎でお家に送り届けた時に、ご飯も一緒に届いたら嬉しいと思って。そういう働く女性のためでもあります。まだ4月に始めたばかりなので、どのくらい作っていいか私たちもわからなくて様子をみています。これをきっかけに皆さんに知っていただいて、注文が増えれば嬉しいですね。

 

室内は20℃に設定。

 

取材日5月31日のメインのおかずは、豚肉のチンジャオロースー。2~3人前で500円です。

 

副菜①は、もやし春雨サラダ。2~3人前で300円です。

 

 

パック詰め作業。

 

副菜②は、こんにゃくとちくわの炒め物。こちらも2~3人前で300円です。

 

今日のメニュー、3品ができあがりました。

 

筆者も取材以前に、お惣菜を購入させていただいたことがありました。とてもやさしいお味で、ほっとするなぁ~という印象でした。そして驚いたのはお惣菜を入れていただいた新聞紙のバッグ!それがこちらです。

スタッフさんのアイディアだそうです。持ち手も付いてます。

 

底には段ボールを切って入れてあり、底が抜けることがありません。ちょっと感動しました。

 

なんとも素敵で、エコ。おしゃれにもみえます。作り方はユーチューブに載っているそうです。筆者も作ってみたいと思います。

今後の展開を何か考えていますか?

それこそ、地域に根付いた存在になりたいです。

武芸川の方とまだ親しくなれていないので、今後関わることができればいいですね。

はたから見て、建物はあるなと思ってもなかなか訪ねるきっかけが無いと思います。まずは知ってもらって、昼間の空いている時間に何かで利用していただければと思います。

山下さん自身についてお聞きします。休日は何をしていますか?

日曜日が休日なんですが、ちょうど3人の男の子の子育てが終わったところなんです。3人ともサッカーをやってたんですが、土日祝日はずっとサッカー三昧でした。半分それが趣味でしたね(笑)スポ少から高校までずっと、というのが終わったところで、これから何をしようかなと考え中です。

山下さんの料理上手な噂を以前からお聞きしていたのですが、そもそもお勤めしてたのは花屋さんだったそうです。毎日3人の男の子のお弁当を作っているうちに、料理に目覚めていかれたようです。

そういえば、子どもがお世話になった美濃加茂高校のサッカー部にもお惣菜を納品してます。週に1回、鶏ハムとミネラル入りごはんを練習終わりに食べてもらうようにしています。運動後30分以内に食べるといいんです。決勝で負けてしまった時に反省して、身体づくりが課題となったんですが、私作るよ!と志願しました。自分の子の時にはできなかったんですけど(笑)鶏ハムは3日くらい日持ちするので火、水、木と練習後に食べられるんです。ご飯は、粉だしと塩を入れて炊いてもらってます。ミネラル強化です。食のサポートが出来て嬉しいです。

武芸川について、印象は? お気に入りの場所はありますか?

武芸川のことはあまり知らなかったんですけど、自然豊かでとても素敵な所ですね。晴れた日は外に出てお昼を食べたりしています。

大跡部神社が気に入っています。こちらに入る時、神官さんにお祓いしてもらったんですが、大跡部神社の方だったんです。冊子をもらったので見ています。武芸川温泉くらいしか知らなかったので、これからいろいろなところを探索しに出かけてみたいです。

山下さんが冊子とおっしゃっていたのは「武芸川ふるさと名所探訪」という冊子のことでした。武芸川の郷土史研究会の方からいただいたそうです。

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夢とかありますか?

この場所が夢ですね。

たまにふらっと相談にみえる方もいます。先日も近所の方がお孫さんのことで相談にみえました。「どこに行ったらいいのかわからない。ここは子どものことやっているんでしょ?」と言ってみえたんです。驚きましたけど、お話させていただきました。

そういう誰でも何でも相談できる場所になれたらいいと思います。ここを卒業した子たちにも、たとえ知ってる人がもう誰もいなくても、ふらっと寄ってもらえるような場所になればいいなぁと思います。

自分も母親がいて車の免許が無くなってどうしよう?って思った時、どこに相談していいかわからなかったんです。ここに行ったらどこかにつなげてもらえるという場所にできたらいいなと思います。そういう拠点になればいいですね。

 

スタッフのみなさん。全部で11人みえるそうです。全員の方お載せできなくてごめんなさい!

 

さいごに、山下さんより、お知らせです。

9月22日(日)ブルースカイ武芸川マルシェが開催されるそうです。

キッチンカーや子どもたちの作ったもの、もちろん木のねっこのお惣菜も販売されるのでしょうね。チラシ等ができましたら、武芸川まちづくり委員会でも宣伝させていただきたいと思います。皆さんも、ぜひ遊びに行ってくださいね!

まとめ

山下香里さん、ブルースカイ武芸川のスタッフの皆さん、ありがとうございました。

武芸川の素敵な方とまた新たに知り合うことができたなぁと嬉しく思いました。

山下さんもおっしゃっていたように、武芸川町の皆さんと仲良くなりたいブルースカイ武芸川の施設をどんどん利用していただきたいのことでしたので、武芸川まちづくり委員会でも一緒にできることがあればしていきたいなぁと思います。調理室も完備しているので、お料理・お菓子作り教室や、広いスペースを生かした活動がいろいろ考えられますね。まずは、木のねっこの惣菜をお試しいただいて、山下さんとお話してみてくださいね!

最後までお読みいただきありがとうございました。ではまた~!

Information

施設名:ブルースカイ武芸川

住 所:岐阜県関市武芸川町跡部775

電 話:0575-46-2330(放課後等デイサービス)

0575-36-5557(相談支援事業所)

営業時間:09:00〜18:00

サービス提供時間 月~金 14:00~17:00

土曜日・祝日・学校休業日 10:00~16:00

休業日  日曜日、お盆、年末年始

https://bluesky-mugegawa.jp/

 

【食サポート部門 木のねっこ】についてはこちら

予約電話:0575-46-2330

受付時間:09:00~18:00

引取時間:14:00~18:00

惣菜販売:週3日(火、木、金)

予約方法:電話にて、品名、個数、来店日時、名前、電話番号を伝えてください。

*変更もあります。インスタグラム等でご確認ください。

https://www.instagram.com/bluesky.mugegawa